エジソン
No.115 / 2010年12月1日配信
街路樹やビルを明るく飾ってくれるLEDのイルミネーション。街の広場には大きな電飾が施されたクリスマスツリー。恋人達は肩を寄せ合い立ち止まり、子供を抱えた若い母親の瞳にも電飾の明りが映っています。クリスマスに心ときめかせた10代は遥か昔になってしまったけど、いまだにワクワク感がわき起こるこの季節が大好きです。
FMからは歓びを歌うクリスマスソングが流れ、この時季定番の山下達郎の曲がかかるともう本番を迎えます。商店街やショッピングセンターの軽快なクリスマスBGMで買い物気分も最高潮。当時あまり買い物をしなかった私でさえ聖夜のムードにには勝てず、この時季ばかりはついつい乗せられてしまい、衝動買いをすることも珍しくはありませんでした。
大好きな聖夜の季節を盛り上げてくれる「光と音」。1877年12月6日にエジソンは発明した蓄音機で、録音・再生に成功しました。そして、京都の竹を使った「白熱電球」も作りました。エジソンの発明や改良によって、クリスマス以外にも、その後どれだけ多くの人がその「愉しみ」の恩恵にあずかっていることでしょうか。絶対にノーベル賞5回分の価値はあります。
中間子理論の湯川秀樹とトーマス・エジソンの伝記本が、私たち小さな兄弟へのクリスマスプレゼントだったこともあります。「人の役に立つ人間になれましたか?」と、夜空の向こうから母の声がしたようです。思わず、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」のお湯割りをテーブルに置き、「母さん、ごめん」と、頭を掻いてしまいました。「何か言いました?」家人が不思議な顔をして私を見ています。