辛子明太子
No.114 / 2010年11月21日配信
博多を代表するお土産や贈答品に「辛子明太子」があります。先日、仲良くさせていただいている方より、「沢山もらったので、少しどうですか?」と、その辛子明太子のお裾分けにあずかりました。辛子明太子は地元の特産品とはいえ、パクパク食べることが出来るほど安くはありません。「アツアツのごはんに美味しそうね」と庶民代表の我が家人達は大喜びです。
先日偶然にも、仕事の関係で辛子明太子を製造されている方に、お話を伺う機会がありました。1975年に新幹線が博多まで延び、辛子明太子は全国的に有名になっていったといいます。現在、博多には沢山の辛子明太子の会社があり、しのぎを削っていますが、最近は博多以外でも辛子明太子の製造販売を行う会社も増え、さらに競争が激しくなっているそうです。
現在の辛子明太子は「調味液に漬ける」という工程で造った川原俊夫氏の流れを汲むものだとか。彼は製造法の特許取得もせずに、地元の同業者に開発した製造法を惜しげも無く教えたそうです。今の時代からは考えられない行為ですが、それで数多くの明太子メーカーが育ち、博多の名物に育っていったというから、凄いことです。頭が下がります。
熱々のごはんの上に乗せる前に、ひとくち齧って伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」を飲みました。プチプチとした食感と唐辛子の旨い辛みが幸蔵の芋の甘さと似合います。「遠い北の海で穫れた一匹のスケソウダラの卵が加工され、今、俺の茶碗に乗っているなんて、その出会いはもう本当に奇跡に近い不思議さだな~」「シアワセモノっていうのよね、お父さんみたいな人のことを」と、娘がククッと笑いました。