豆より太巻き寿司
No.13 / 2008年2月1日配信
病気や災いを払ってくれるという「節分の豆まき」を欠かさなかったのに、自転車で転んで太ももの肉がえぐれる大けがをしたり、鉄棒から落ちて腕を骨折したりと散々な小学校時代。撒かれた大豆を年の数だけ食べるものだという習わしを無視し、いつも2~3倍の数を食べていた節分。沢山の豆を食べたものの、無病息災はもちろん身体の成長にも背を向けられ、クラス内の背の低さではいつも5番目以内でした。背が伸び始めたのは家庭内で節分行事をしなくなってからのことで、なんとも皮肉なものです。
身体も「腹回り」も大きく成長し、うんざりする程大人になりすぎたこの数年。世間では、「太巻き寿司の丸かぶり」が注目を浴びるようになっています。節分の夜に恵方(2008年は南南東)を向いて太巻き寿司を丸ごとガブリと食べるのだそうです。願い事をしながら、それも無言状態で。今の私にとって切実な願い事は「身体についた無駄な脂肪」を減らすのを成功させることです。よ~し、今年は太巻き寿司の丸かぶりだ、と寿司好きな私は妻に向かって高らかに「今年流の節分宣言」。願いが叶うように、太巻きは一本だけにするつもりです。
「夕食は本当にそれだけでいいの? 無理じゃない?」と聞き返す連合いに、カップに注がれた伝承かめ壷造り・本格麦焼酎「源次郎」も、ゆっくりと表面を揺らしながら相槌を打ちました。